チャールズ&レイ・イームズによってデザインされたラウンジチェア「ラ シェーズ」は、1948年にニューヨーク近代美術館のコンペのために出品した作品の1つです。ガストン・ラシェーズの「フローティングフィギュア」という彫刻作品から影響を受け制作されています。ラシェーズは、1948年に発表されて以降、デザイン史のアイコンのひとつとなっています。
1907年、ミズーリ州セントルイスで生まれたチャールズ・イームズ(Charles Eames) は、Washington Universityで建築を学び、多数の住宅や教会を設計しました。彼の作品は、1938年にミシガン州のCranbrook Academy of Artに奨学金を提供していたエリエル・サーリネンの目にとまり、本人に連絡したことがきっかけで、親交が始まりました。その2年後の1940年、エリエル・サーリネンの息子、エーロ・サーリネンとチャールズ・イームズは、ニューヨークのMuseum of Modern Artが主催したOrganic Design in Home Furnishingsコンペに共同名義で出品、見事優勝を果たします。同年、イームズは、Cranbrookのインダストリアルデザイン部門の責任者に就任しました。
レイ・イームズ(Ray Eames)は1912年、カリフォルニア州サクラメントで、バーニス・アレクサンドラ・カイザー(レイ・カイザー)として生まれました。彼女はニューヨーク州ミルブルックのBennett Collegeに通い、1937年までハンス・ホフマンの下で絵画の勉強を続けました。この年、彼女は初めて、アメリカ抽象画家グループの展覧会をニューヨークのthe Riverside Museumで行い、1940年にはCranbrook Academy of Artに入学しました。