優れたS/Nや回転精度の高さといった高性能を実現したTechnicsのダイレクトドライブ方式。その課題である「コギング」と呼ばれる回転ムラの発生を抑えるため、現代に蘇った新世代のダイレクトドライブ・モーターでは、コイルからコアを排除したコアレスステーターを採用したコアレス・ダイレクトドライブ・モーターを専用に開発。SL-1500Cでは、SL-1200GRのシングルローター型コアレス・ダイレクトドライブ・モーターをベースとして専用にチューニングして搭載。加えて、電気回路もモーターとプラッターの性能を最大限発揮できるように調整し、SL-1200GRと同等の回転精度を実現し、立ち上がり時間は同等の0.7秒(33 1/3回転時)を実現しています。
モーターとプラッターが直接接続された構造となるダイレクトドライブ方式は、モーターの回転がそのままレコード盤の回転となります。そのため、駆動するモーターの安定した回転速度の制御は極めて重要です。そこで、モーターの回転制御には、ブルーレイディスク機器で培った最新の制御技術を応用。回転数の検知はSL-1200シリーズでも伝統的に採用されていた全周検出FG方式とし、FGコイルのパターンの密度を高めることで、より正確な回転数の検出を可能にしました。また、上位モデルの開発で得られたモーター制御技術も投入。ドライブ回路ごとのオフセット電圧を計測し、部品偏差によるズレを自動で補正。さらにモーターもそれぞれ基準電圧を測定して自動補正し、モーターの磁気回路誤差を補正して最適な制御電圧でモーターを制御します。これらにより、上位モデルと同等の高精度な回転を実現しています。
定速時のモーター制御は系ではマイコンによる正確な正弦波出力を採用しました。従来のSL-1200MK6*で使用していた外付けコイルによる簡易的な正弦波生成と比較し、より滑らかな正弦波を出力してモーターを制御することにより、スムーズで安定した回転を実現しました。 *当社旧製品(2008年発売)
レコード盤を載せるプラッターは、アルミダイカストに不要共振を排除するためのデッドニングラバーを裏面全体に貼り付けた2層構造を採用。高い剛性と振動減衰特性を実現し、レコードに伝わる不要な振動を排除することでクリアな音を再現します。また慣性質量の増加と低振動化を実現するため、シミュレーションによりアルミダイカスト部の形状を最適化するとともに、プラッター裏面には剛性を上げるための強化リブを追加。デッドニングラバーとの設置面積を増やすことで、高い減衰特性を実現しました。