「火の利用によって人間の文明は急速に進化を遂げました。その周りには人々が集い、祈り、食べ、語らい、太古から積み重なった磁場が存在するような気がします。火を見つめ直すこと、光を見つめ直すことは人の営みを見つめ直すことと同義だと思うのです。」
キャンドルのような2000Kの柔らかい温かな色は、hymnの世界観には必要不可欠な要素です。
また、揺らぎある光はペンデュラムレンズの動きによって生み出されていますが、点灯時、消灯時における特徴的なLEDの光の動きが組まれていることもポイントです。点灯時は火が灯るように強く輝いた後に光量が落ち着き、その後は好みによって一段階強い光量を選択することもできます。さらに消灯時には火を吹き消すように瞬きながら消えていき、光と触れ合う楽しさを遊び心を持って表現しています。
そして、あらゆる方向からの強い水流にも耐えられるIP66相当の防水性能を備えているので、バスルームや屋外でも安心してお使いいただけます。ドーム型のガラスシェードが、通常の火では実現できない形状を採用している点もhymnらしさのひとつになっています。
現代の光の在り方を探求していく上で、ふと私の脳裏に浮かんだのはイタリアのフィレンツェにある教会に足を運んだ時のことでした。
聖堂の真下には半地下の空間が広がっていて、薄暗いのですが、小さな窓から日中の光がほのかに差し、澄んだ空気感だったことを記憶しています。
その空間に光の粒が、ゆらゆらと揺蕩いながら、宙に浮かんでいました。それは一本の蝋燭の火でした。
鮮烈なその記憶を辿りながら、思い巡らすと、人間が太古より扱ってきた「火」という存在は、現代においても私たちの暮らしと密接な繋がりがあることに疑いはありません。
火の周りに人が集い、その光に祈り、食べ、語らうような、人間の暮らしに寄り添う温かな光の風景。そのシーンは私たちの心を深く揺れ動かす新たな情感を生み続けているように感じます。
hymnはその「火」という原始的な光をコンセプトにプロトタイプ作品として2019年にイタリア・ミラノで発表され、さらに2年の開発期間を経て、2021年、アンビエンテックより新たなアンビエント照明として製品化されました。
プロトタイプ時より引き継がれた、レンズの仕組みと光学に基づいた特殊な形状で制作されたアクリルパーツ。下部より光を投射すると屈折の効果によって、アクリルパーツの上部先端に光が浮かび上がります。その部材は繊細なアームによってバランスを取りながら立ち上がり、磁力というアナログ的でありながら、見えない力量を受けて繊細で不規則性を持った変容する光のテクスチャーを作り出します。